「若いころに考えたことは現実になるから気を付けろ」―――
たしかにそうだなと最近特に思う。
わたしが小学生のころよく考えたのは、「一人一人にビデオカメラがついていればいいのに」だった。
こめかみのあたりに小さいビデオカメラがついてたらいいな、と。
そうでなくても、すべての部屋すみずみにカメラかマイクがあればいいと思った。
言った言わないで馬鹿みたいに揉めるくらいなら、四六時中全部記録しておけばいい。
検索して過去の事実が表示されれば余計な争いがなくなる。
「ここの部分を誤解したんだね」「そうか、なるほど」みたいな。
それに、妙に正義感も強かったので、そういう「監視」があればもっと社会は良くなると思った。
隠れて変なことができないように。
真面目で模範的な自分のような人間がもっと浮かばれるように。
幼稚園の頃か、少なくとも小学校低学年ではすでにそんなようなことを思っていた。
高学年になる頃にはさらに進んで、VR刑務所を作るべきだと考えていた。
もちろん当時はVRなんていう言葉は知らないけど。
クラスに「キモイ」男子や「ウザイ」男子がいた。わたしは彼らをいかに人道的に(?)排除するかをいつも考えていた。
とある男子は巨乳アイドルが好きだったので、「ずっとアイドルとイチャつけるヘッドギアみたいなのをつけてもらって社会に出させなければいいのでは」と真面目に考えていた。
当時はかなり良いアイデアだと思った。性犯罪も減るんじゃないかと思った。
かなり頻繁に、そのヘッドギア(?)をつけさせている空想をしていた。
その後も、生体認証クレジットカードがあったらいいなと思ったりした。
お金目当てで殺人とかがあるくらいならば、本人の意思がなければ機能しない(その人本人しか使えない仕組みの)デジタル通貨で一本化してしまえばいいのではないかと。
そうなれば海外旅行も少しは安心してできる。一人旅でスリに遭う危険も少ない。
そんなことも、もう現実になろうとしている。
ああ。。。
子供は怖い。